株式会社ノーティカル/中小企業診断士/認定経営革新等支援機関

中小企業の資金繰りと経営情報

中小零細企業・個人事業主・創業開業を支援いたします

もし、あなたが

・事業の業績が思わしくない…
・銀行からお金を借りたい
・計画書や資金繰り表が作れない…
・独立して事業を始めたい…
・手続きや法律に関する相談をしたい…
・身近に相談する相手がいない…

などに関する事でお困りならば、まずは無料相談を

無料相談・お問い合わせ

お電話でのお問い合わせは

050-7127-1362

メールでのお問い合わせは

ご依頼入力フォーム

【過去】企業主導型保育事業公式HPに「今後の募集等について」の案内がありました

2021/08/14
 
この記事を書いている人 - WRITER -
アバター画像
経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

企業主導型保育事業とGoogleで検索すれば何かとネガティブな情報しか出てきません。

不正受給や閉鎖などがニュースで取り上げられ、何も知らない人からすればいい印象は受けないでしょう。

多くの企業主導型保育園に取組んでいる事業者は日々真面目に取り組んでいると思います。

しかし、待機児童解消を認可保育園の整備を待っている訳もいかない状況から政府主導で始まった事業ですが、制度設計に粗い部分もあり運営がうまくいっていない事業所や不正受給をしている事業所がいたのも事実です。

 

今後の企業主導型保育事業の募集等について内閣府から発表がありました

このような状況を受け、公式ホームページにて募集等のお知らせが発表されました。

今後の企業主導型保育事業の募集等について

2019-02-07
内閣府から、今後の企業主導型保育事業の募集等についてのお知らせがありましたので、以下のとおり周知いたします。

〇 企業主導型保育事業については、現在、「企業主導型保育事業の円滑な実施に向けた検討委員会」において、質の確保、事業の持続可能性などの検討を行っております。
〇 今後、同検討委員会での検討結果を踏まえ、内閣府において、平成31年度以降の本事業の実施方針を決定することとしており、審査内容や基準等が変更される可能性があります。
〇 このため、現段階において、平成31年度新規事業の募集時期等も未定となっております。
〇 こうしたことから、新規助成の申請を検討している事業者様におかれましては、新たな実施方針、募集時期等の内容を十分にご確認いただきますようお願いします。特に、施設整備費助成金の申請を検討されている事業者様におかれましては、整備着手(契約や工事等)はお控えいただき、着手時期等について、今後、新たに作成する実施方針を十分にご確認いただきますようお願いします。

※ 平成30年度企業主導型保育事業助成申請の新規募集は終了しています。
※ 平成30年度運営費助成決定事業者様及び2か年事業の整備費助成決定事業者様の継続分の募集については、上記とは別に追ってご案内する予定です。

(企業主導型保育事業ポータルサイトより)

 

検討委員会の件は、2018年11月18日付の東京新聞、2018年11月20日付の産経新聞などで報道されていました。

 

検討中なので平成31年度新規事業の募集時期は未定

発表によると、「審査内容や基準等が変更される可能性があるので平成31年度新規事業の募集時期等も未定」となっています。

”募集時期が未定”との事なので、基本的には企業主導型保育事業の募集はあるのではと考えます。

しかしながら、審査内容をより厳しくして厳選するものと思われます。

 

平成30年度募集の合否結果はまだ出ていない

2018年10月14日の東京新聞でずさん経営のため企業主導型保育所の閉鎖が相次いでいると報道されました。

このような状況が影響したのか、平成30年度募集は「決定内示書」が10月末に通知されました。

より慎重に審査をしているため決定の内示としているのはわかりますが、ある事業所では未だに決定通知が来ていない状況です。

平成28年度や平成29年度のスケジュールを参考に保育所の整備を考えている事業所にとっては、2月のこの段階でも決定が出ていないことは死活問題になります。

上記の東京新聞の報道にも書かれていますが、助成金の支払いが遅く資金繰りに窮している事業所も多く、財務基盤の弱い事業所にとってはかなりの痛手となっているはずです。

 

企業主導型保育だから悪いのではない

認可保育園に比べて簡単な審査で、認可保育園並みの助成金が出ているため、どうしても悪いことをしている事業所が出ると叩かれます。

しかし、全ての企業主導型保育事業を営んでいる事業所の質が悪いと一括りにするのは考え物です。

しっかりと営んでいる事業所が大半です。

認可保育園でも問題が起きるときはおきます。

 

事業の持続可能性はどのように判断するのか

中小企業診断士として、また、日頃から支援先の資金繰りなど財務に関する仕事をしている身からすれば、「事業の持続可能性」をどのように判断するのかが気になる点です。

確かにこれまでの審査では、こちらが心配するほどあっさりした計画書の提出でした。

なので今後はより精緻な事業計画書の提出が求められるものと考えます。

本業でしっかりと収益を出している企業などは優遇されやすいかもしれません。

もう一方で、”お金をたくさん持っていると潰れにくい”と考え、一定の現預金や資産を有している点を重視してくるかもしれません。

しかしその場合だと、すでに儲かっていてたくさんお金を持っている会社しか企業主導型保育事業に参入できなくなります。

すると、従業員の確保や定着率の向上を図って生き残りを図りたい業績や財務基盤のイマイチな企業と、そうでない立派な企業との差がますます広がりかねません。

このあたりのバランスをどのように判断するのか。

平成31年度の募集要項にどこまで記載されるのか注目です。

 

「事業の持続可能性」は融資のプロである金融機関でも誤ることがあります。

それは、3年後5年後はどのようになっているのかが読みづらいからです。

どのように審査をするのか、誰がするのか、その能力があるのか。

これまでと同じような審査基準で無くなるので、しっかりとした準備ができない事業者は厳しくなるでしょう。

 

まとめ

既存の認可保育園の許認可のスピードでは保育園の整備が追い付かなかったため、政府主導でスピード重視で進められた事業であることは否定できません。

そのため、質の悪い事業者が紛れ込んでしまいやすい側面があったと思います。

検討委員会の設置を機に、企業主導型保育事業がうまく機能して良い方向に進むことを願います。

お問合せ・ご相談はこちら

 

The following two tabs change content below.
アバター画像

末信 公平

中小企業診断士/認定経営革新等支援機関/ファイナンシャルプランニング技能士2級中小企業庁委託事業ミラサポ専門家登録/神戸商工会議所外部専門家登録/公益財団法人ひょうご産業活性化センター経営専門家登録/公益財団法人兵庫県勤労福祉協会ひょうご仕事と生活センター外部相談員登録/兵庫県中小企業診断士協会・大阪中小企業診断士会会員/ NPO法人ファザーリング・ジャパン関西会員
経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。
この記事を書いている人 - WRITER -
アバター画像
経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

Copyright© 中小企業の資金繰りと経営情報 , 2019 All Rights Reserved.