企業主導型保育事業助成決定内示書が書面で交付されました
企業主導型保育事業助成決定内示書
2018年10月31日、企業主導型保育事業助成決定内示書が交付されています。
文面は
”この度、平成30年度企業主導型保育事業における貴殿の助成申請について、審査会で審査した結果を踏まえ、助成決定に向けた内示を行うこととしましたので、お知らせいたします。
なお、この内示書は「助成決定通知書」ではありません。今後、詳細な内容の確認を行い、問題がないことを確認した上で助成決定を行います。助成決定を確約するものではありませんのでご注意ください”
となっています。
なお、企業によってはどのような点を中心に確認しますとの文章も追加されているようです。
あくまでも内示なので、まだまだ気が抜けない
文章に再三、助成決定ではないと記されています。
今年度の企業主導型保育園の応募数が5万人分を超えています。
しかし、整備予定人数は3万人(当初2万人+追加1万人)となっていますので2万人分が不採択となるはずです。
すでにこの段階において、不採択通知が来た企業もあります。
昨年度までは、出せばほぼ通っていたことを考えると、やはり今年度は簡単ではないことが伺えます。
今回は1次審査を通過したに過ぎない
今年の企業主導型保育園の申請支援を行うにあたり、「一体どこで差をつけるのだろう?」と思っていました。
我々中小企業診断士が関わる補助金は経済産業省系になりますが、一般的に事業計画書を作成して申請をします。
そして、その計画書の中身を確認され優劣が付き、上位から採択されていくイメージです。
しかしながら、企業主導型保育事業の申請は定型フォームに入力をしていくのが大半で、優劣の判断をどこで付けるのかが不思議でした。
ひょっとすると、内示書を多めに出しておき、詳細な資料を追加で提出させた後にふるいにかけるのかもしれません。
正式な助成決定が遅れる可能性は?
一体どれくらいの人数分に対して内示書を送っているのかはわかりませんが、詳細な資料を追加提出させてから改めて審査がかかるとすれば、正式な助成決定が昨年より遅れる可能性もあります。
保育園児を最も確保しやすい4月に向け、少しでも早くに開園したい園にとっては、設備工事を進める訳にも行かず、また保育士の確保もままなりません。
地域枠から園児を募集しようと考えている事業者にとっては、当初の計画通りに進まないことも考慮する必要があります。
特に、本業の事業規模が小さい場合は資金繰りの悪化につながるかもしれません。
ですので、融資などの資金手当てをどうするかまで視野に入れる必要もあります。
こればかりはいつ出るのかわかりませんが、求められた資料や質問に対してしっかりと回答できるように、しっかりと準備を進めるしかありません。
ここまできて、準備不足で不採択になるのはもったいないです。
まとめ
人手不足解消、優秀な人材の確保の手段の一つとして企業主導型保育事業があります。
現時点で政府は2020年度までに6万人分の確保を予定しています。
来年度以降はさらに競争が激しくなるかもしれません。
今年度内示を受けた企業は、確実に助成決定を受けれるように、抜け漏れが無いように準備を進める必要があります。
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末信 公平
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