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経営改善計画書の作成を国も後押ししている

2019/03/06
 
この記事を書いている人 - WRITER -
末信 公平
経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。業績悪化に伴い民事再生を経験。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

経営改善にはまず計画書を作成しましょうとよく言われます。

私も過去の記事で、計画書の必要性を書いています。

必要な理由を端的に言えば、社長の頭にだけ経営戦略がある状態では困るからです。

人間なので忘れますし、都合よく考えます。

また他の人に口伝で伝えても正しく伝わってなかったり理解をしてもらえなかったり。

そのため、自分のためにも他人のためにも可視化することが望ましいのです。

 

国も経営計画の策定を後押し

国も経営改善計画策定支援事業に平成30年度第2次補正予算(平成31年度実施分)で100億円の予算を確保しています。

この金額は昨年度の3.3倍にもなります。

認定支援機関による経営改善計画策定

この制度は、認定支援機関が経営改善計画を策定した場合、国から2/3の補助を受けることができるものです。

ちなみに当事務所も認定支援機関です。

昨年度の3.3倍もの予算を組んでるのは、国として中小企業に経営計画を策定してもらおうという意図が読み取れます。

 

この資料から読み取れるのは、

  • リスケ(返済猶予)などの金融支援を含む本格的な経営改善が必要な事業者に対して計画書をしっかりと作って、実行してもらいたい
  • 事業承継前の磨き上げに利用してもらいたい
  • 経営者保証ガイドラインの活用に取組んでもらいたい
  • 金融支援に至る前までに経営改善を行ってもらいたい

という事です。

特に、事業承継や経営者保証ガイドラインの話は昨年の資料にはありませんでしたので、この部分を特に推進したいという事でしょう。

経営者保証ガイドラインは事業承継にも絡んでいるので、本命は事業承継を進めてもらうことと考えます。

 

計画書策定で可視化することの二つのメリット

計画書の必要性は上記にもあげてますが、経営計画の可視化です。

可視化することの大きなメリット二つあります。

それは、

①仮説と実際の検証ができること

②他の人に理解してもらえること

です。

 

計画書を作ると可視化されるので、経営者自身の考えもスッキリします。

また、忘れることもないですし、記憶を都合よく書き換えることもありません。

要は、一貫性をもって考えることができるのです。

日々の仕事に追われるとどうしても目先の事ばかり考えてしまい、その場その場の対処に終始しがちです。

はじめに考えてたことも、だんだんと都合よく変えていきます。

そんな状況をはたから見れば、「一貫性がない」と捉えます。

柔軟に対応すると言えば聞こえがいいですが、フラフラと思い付きの手段をとったり、社長仲間から聞いた都合の良い情報に振り回されたり・・・

腰を据えて取り組むことが無くなりますので、成果が出る前に諦めてしまう事も往々にしてあります。

 

金融庁が進める事業性評価融資

経営計画は最近言われている「事業性評価融資」にもつながります。

金融庁は金融検査マニュアルを廃止して、金融機関に対してもっと柔軟に企業の事業内容を評価して融資するように指導しています。

上記の記事は2017年10月に書きましたが、現時点でもまだまだ金融機関は事業性評価融資をうまく行っているようには感じません。

ですが、複数の金融機関の支店長の話では、本部から事業性評価を行うように通達が来ているとのことです。

これは、すぐには事業性を評価して融資をする訳ではないが、まずは取引先の事業性を評価することからはじめている、という事です。

 

とは言え、昔に比べて一人当たりの業務量も増え、保証協会付き融資に慣れた担当者がすぐに事業性評価の書類を作成できるわけではありません。

逆に言えば、企業側から事業性評価に関する資料を積極的に開示してあげると金融機関は手間が省けて喜ぶのです。

これからの時代は、金融機関に積極的に情報を開示して協力してもらえる関係性を築く企業が大事にされると考えます。

その大きな情報源が、「経営計画書」となるのです。

 

中小企業の資金調達は、まだ金融機関から行うのがメイン

最近ではクラウドファンディングなど、直接資金調達ができるようになってきました。

しかしながら、クラウドファンディングの利用を見てみると「広告」の側面が大きいと感じます。

念入りにプロモーションを考え、新たに販路を開拓させるため、多くの人に知ってもらうための活用の場としての利用が現時点では主流と考えます。

多くの中小企業の場合、資金調達の場としてクラウドファンディングを利用することはまだ先のことと思います。

純粋な資金調達の場とすれば、金融機関から調達する方法がまだまだメインとなるでしょう。

 

当たり前だけど計画は作っただけでは何の意味もなく、実行してはじめて意味がある

経営計画は作るだけが目的ではありません。

当たり前のことですが、経営計画は実行するために存在します。

中には税理士やコンサルタントに、リスケ(返済猶予)のためや補助金獲得のためだけに計画書を作成してもらい、目的が達成されれば計画のことを無視する企業もいます。

酷いところになると、リスケを受けるために経営改善計画書を作成したのに2年続けて全く履行しなかったケースも聞きました。

喉元過ぎれば熱さを忘れるではありませんが、こんなことをしていても最後に大変になるのは自分自身です。

 

なので私は計画書の実行支援をしなければ意味がないと、会社勤めをしていた時の経験や現在中小企業診断士として仕事をして強く感じているので、継続的な関りを強くお勧めしています。

 

まとめ

国も経営計画策定に予算を多く確保しています。

特に事業承継に関して、磨き上げの部分に力を入れて欲しいのではと思います。

また、経営計画は可視化による大きなメリットがあります。金融機関との関係性も良くなります。

事業承継に関わらず、計画を策定することは経営者としては必須条件になるでしょう。

また、計画を作りっぱなしでなく、実行してこそ意味があるという事も重要です。

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末信 公平

末信 公平

中小企業診断士/認定経営革新等支援機関/ファイナンシャルプランニング技能士2級中小企業庁委託事業ミラサポ専門家登録/神戸商工会議所外部専門家登録/公益財団法人ひょうご産業活性化センター経営専門家登録/公益財団法人兵庫県勤労福祉協会ひょうご仕事と生活センター外部相談員登録/兵庫県中小企業診断士協会・大阪中小企業診断士会会員/ NPO法人ファザーリング・ジャパン関西会員
経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。業績悪化に伴い民事再生を経験。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

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経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。業績悪化に伴い民事再生を経験。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

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