【過去】企業主導型保育園は次の募集が最後か?
平成30年度企業主導型保育園事業の受付開始が発表されました。
募集期間は「平成30年6月15日(金)~7月31日(火) 17時30分まで」です。
(2018年5月15日追記)
平成30年度 企業主導型保育園事業の整備予定は2万人分
企業主導型保育園事業のポータルサイトに、平成30年度の企業主導型保育園事業の整備予定が発表されています。
平成30年度においては、平成29年度までの企業主導型保育事業の7万人の整備に加え、新たに2万人分を整備する予定となっています。
詳細が決まりましたら、本ポータルサイトでご案内いたします。
(企業主導型保育園事業HPより)
平成29年度が7万人の整備でしたので、2万人は3割弱となり、かなり少ない募集となるようです。
ひょっとすると、整備費の助成割合(現在は75%)が減ることもあるのかな?などと思っています。
待機児童解消のため、政府が全面的に推進
企業主導型保育園事業とは、内閣府が主導となり進めている事業となります。
くわしくは、過去記事にまとめてあります。
企業主導型保育園事業 平成29年度第二次募集 <補助金・助成金>
第2次募集が始まったころは平成29年度で5万人を確保する予定でしたが、応募が殺到したこともあったのか2万人追加して、最終的には7万人の確保となりました。
現在の安倍政権は待機児童の解消にかなり力を入れています。
人出不足問題に対応するため、女性の就業率80%に対応できるように保育の受け皿の整備を進めています。
女性の社会進出のためには保育園の整備が不可欠という事で、スピード感をもって待機児童解消を進めるために、内閣府主導となっていると考えられます。
待機児童
待機児童とは、保育所に入所を申し込んでいるのに入所できない児童のことを言います。
その数は、平成29年4月1日現在で26,081人となっており、地域によってかなりのバラツキがあります。
都道府県別でみると、東京都が8,586人、千葉県が1,787人、兵庫県が1,572人が上位3都道府県です。
首都圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)、近畿圏(京都・大阪・兵庫)の7都府県(指定都市・中核市含む)とその他の指定都市・中核市で待機児童数は18,799人で、全体の退位児童数の72.1%を占めています。
(参考:保育所等関連状況とりまとめ(平成29年4月1日)を公表します 厚生労働省)
保育所は増えても待機児童数はもっと増えている
一方で、保育所等(特定地域型保育事業、幼稚園型認定こども園等、幼保連携型認定こども園、保育所)の数は平成25年は24,038か所に対し、平成29年は32,793か所と1.36倍も増えています。
にもかかわらず、待機児童数は平成25年に22,741人だったのに対して、平成29年は26,081人と1.15倍に増えています。
それだけ、働き続けたい女性が増えていることが考えられます。
定員数だけは確保できた?
平成29年の待機児童数は全国で26,081人。一方で平成29年度までの企業主導型保育事業の7万人の整備と単純に比較すれば上回るはずです。
しかしこれまでの傾向から、保育園を作ればそれだけニーズも生まれる状況なので、実際に保育園が完成して企業主導型保育園に園児を預けださないと実態はわからないです。
数字上は待機児童数の3倍近くの定員を増やしたので、政府としてもとりあえず平成30年度の企業主導型保育園は2万人としたと想像します。
保育士が追い付かない
保育園の数は資金があれば増やせますが、実際運営をする際には保育士が必要です。
企業主導型保育園は認可外保育園になりますが、内閣府主導のよる事業で、その基準は認可保育園並みです。
園児に対して、必要な割合の保育士が配置が求められ、現実問題としては保育士の確保が課題となります。
保育士もすぐには増やせないので、平成30年度の企業主導型保育園は2万人と抑えたのかもしれません。
人材確保が今後の企業の存続に必ず影響する
現在はあらゆる分野で人出不足が深刻化しています。
企業が事業を営むためには人が必要となり、人がいないことで成長が止まったり、衰退を招いてしまいます。
特に中小企業は人材の確保がますます困難になると予想され、問題解決のひとつとして女性の活用が考えられます。
そのためには出産による離職を減らし、また、働きたくても子供を預けることができない女性に対して、働く場所を提供することができる企業主導型保育園はひとつの課題解決施策になりえます。
一社でなく複数で保育園を運営する
企業主導型保育園を実施するにあたり、保育士の確保と園児の確保が課題となります。
運営自体は、適切な投資と適切な数の園児が確保できている限り、続けられます。
資金の調達も、比較的容易に行えます。
ただ、一社単独では従業員の園児を確保することが難しい場合が多いと思います。
しかし、この企業主導型保育園は連携が認められ、比較的柔軟な連携が可能です。
人材の確保に悩む中小企業が連携することで、従業員の園児が確保しやすくなり、保育園事業を営むことが可能となります。
まとめ
平成30年度の企業主導型保育園事業の整備予定は2万人分となり、平成29年度より大幅に減ります。
少なくとも2次募集はない可能性が高いと思われます。(思ったより待機児童が減っていない場合はあるかもしれませんが・・・)
もし、御社が人出不足に悩んでいるなら、人出不足解消の一つの解決方法が使える最後のチャンスかもしれません。
当事務所では企業主導型保育事業の支援を行っております
現在、川西市で企業主導型保育事業の支援を行っております。
2児の育児中でもある女性の中小企業診断士と一緒に支援を行っています。
全国でも企業主導型保育園事業の支援を法人設立から資金調達、運営に関する全般的な支援を行っている中小企業診断士は少ないと思います。
自らの育児の経験と保育事業立上げの経験を活かしたご支援をすることが可能です。
企業主導型保育事業にご興味がございましたら、ご説明をさせて頂きますので、ご連絡をいただければと思います。
対応地域(待機児童の多い地域)
【神戸市・明石市・西宮市・宝塚市・芦屋市・尼崎市・姫路市・加古川市】
無料相談・お問い合わせ
お電話でのお問い合わせは
050-7127-1362
メールでのお問い合わせは
こちらの記事もおすすめです
末信 公平
最新記事 by 末信 公平 (全て見る)
- 中小企業診断士1次試験7科目まとめて受験のメリット - 2022-03-29
- 経営データは鮮度が大事 2カ月遅れの試算表では活用しづらい - 2022-03-09
- 資格は使いよう 役に立つか立たないかはその人次第 - 2022-03-01