コロナウイルスの後を事業計画に落とし込む
2020年5月14日に、39都道府県で緊急事態宣言が解除されました。
とは言え、引き続き自粛要請もあり、また、コロナウイルスの第二波が予想されますので、予断は許さない状況です。
ですが、一つのヤマを越えたこともあり、経営者としては次の手を準備し実行する段階に入りつつあります。
外部環境が激変したのでゼロベースで事業計画を考える
コロナウイルスの影響で、たった3カ月の間に外部環境は激変し、これまでの続き、昨年の続きで物事は考えられなくなりました。
現在目に見えて影響が出ている業種(飲食・宿泊・学習系など)は言われなくても、だと思いますが、色々なお客さんと話をしていると状況は様々です。
他の業種では、実はそんなに売上が減っていないというところも珍しくありません。
本格的に影響が出るのはこれからの業種も多く、タイムラグが生じています。
今後のコロナウイルスの影響を考え、複数のパターンを想定する
今後コロナウイルスの影響がどのようになるのかはハッキリ言って誰もわかりません。
情報が多く、言っていることも様々なので惑うと思います。
ですが、ある程度は想定しないと手の打ちようもないので、まずは間違っててもいいので想定しましょう。
6月ごろから徐々に経済活動が再開して、第二波も来ないパターンか?
自粛ムードがまだまだ続くので、業績回復見込みもまだまだなのか?
など、経営者の想定によって打ち手が変わってきます。
また、地域によっては大きく異なる部分でしょう。
いくつかのシミュレーションパターンを想定し、それに沿ったプランを考えておくと、次の対応がやりやすくなります。
回復度合いを考える
コロナウイルスの影響が少しおさまったからと言って、2月以前の状況に戻ると考える人は少数派でしょう。
そもそも消費税増税の影響からか、昨年の10月~12月にはかなりのマイナスの影響がすでに出ていました。
自社の提供サービスに合わせて、どれくらいまで回復する見込みがあるのかでも打ち手は変わってきます。
既存事業の提供サービスを考え、昨年の70%まではもっていけるのか?などの想定を行います。
コロナウイルスの影響期間を考える
コロナウイルスの影響がどれくらい続くのかで、来年以降の打ち手も変わるでしょう。
ただ、この影響でどうなるのかは誰もハッキリとわかりませんが、景気が好調になると考える人は少数でしょう。
不景気になったとして、1年なのか2年なのか。
厳しい状況がいつぐらいまでかかるのかの想定を行います。
コロナウイルスの影響で環境が変化したことでプラスに考えられる要因は何か?
コロナウイルスの影響で環境が激変してしまったことは仕方がありません。
むしろ、環境の変化をプラスと捉えていくしかないのです。
現に働き方も大きく変わりました。
それによって、良かった面悪かった面が浮き彫りにもなってます。
消費者や顧客が求めるニーズも変化があるでしょう。
そのような環境が変化したなか、自社にとってこれまでの経験や技術、備わっている資産などからプラスに転化できるものは無いかを考えます。
また、働き方の見直しも強制的にせざるを得なかったですが、プラスとマイナスの面を考え、どのような形で組織運営をするのが良いかも考えます。
数値と言語化をして見える化させる
以上のことを勘案して、いちど1年間の資金繰りに落とし込んでみましょう。
また、どのような方針で進むのかを言語化させましょう。
3月4月の頃と違い、かなり状況は見えてきているはずです。
数値化、言語化はストレスもかかりますし、見たくもない情報かもしれませんが、一度整理して客観視しなければなかなかうまくいきません。
合ってる間違っているは二の次なので、まずは事業の可視化をさせましょう。
まとめ
このような外部環境の激変の時には、過去のピンチをどのようにしのいだか?他社や他の業界で似たような事例はなかったのか?など、ヒントになりそうなことを参考に、ゼロベースで自社の事を考える良いきっかけかと思います。
結局のところ、環境の変化に対応できるかどうかが重要になってきます。
生き残りをかけた生存競争にもなってくると思いますので、ゼロベースでこれまでのしがらみや聖域を外して考えるチャンスです。
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末信 公平
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