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いまさらですが西野亮廣氏の「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」を読んでみた感想

2018/10/15
 
この記事を書いている人 - WRITER -
末信 公平
経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。業績悪化に伴い民事再生を経験。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

プロモーション活動の参考になります

人によっては好き嫌いが完全にわかれる人物、西野亮廣氏。

彼の考えや行動には前々から「なるほど」と思わせる部分もあり、気になる人でした。

出版日から半年が経っているので今更ですが「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」を読んだ感想を、備忘録も兼ねて書いてみたいと思います。

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アンチも多いが人気も高い

西野亮廣氏は、その言動からアンチも多いですが、その辺りも計算した行動をとってます。

そして、振り切っているからこそファンも多く、そのままマネをするのは怖い気もしますが、マーケティングのお手本のような行動です。

もちろんネット上の情報などから、ファンとアンチが多いことはわかっていましたが、人気の高さを実感したのが図書館の予約数の多さでした。

AMAZONのレビューも相当多く、ファンもアンチにとっても気になる存在の人のようです。

 

「お金=信用」と本質をとらえている

本の中で何度も繰り返し書いてあることは「信用」についてです。

そして、「お金とは信用を数値化したもの」と本質をしっかりとらえて、わかりやすく説明しています。

 

ここでは簡単に説明をしますが、お金(貨幣や紙幣)とは、相手が信用をしているから使えるものであるという事です。

昔は希少価値のある貝や金属、「100円のお金なら100円の価値のあるモノ」を使って価値の交換に使っていました。

それが、1万円のお金を証明するため、原価が20円の紙を使うようになりました。

この差額が信用ということです。

1万円札をもって日本国内で買い物することは可能ですが、アフリカにもっていっても、その辺のお店では使えないでしょう。

これは、アフリカの人にとっては円という日本の通貨を知らなければその価値がわからないからです。(もちろん価値を知っていても銀行で両替するなど手間がかかるから受付けてくれないと言うことでもありますが)

 

なので、お金とは、相互の信頼によって成り立つもので、我々日本人は、日本円に対して信用を置いているから使えるという事です。

そして、本のなかでは信用がお金に変わると述べています。

 

認知と人気

認知と人気は異なるものだと説明がされています。

本ではタレントを例にして説明をしていますが、人気=ファン=お金を払ってくれる人と定義をしたうえで、ベッキーとゲスの極み乙女。の例を挙げています。

不倫騒動後、活動を続けることができたのはゲスの極み乙女。、すべての活動ができなくなったのがベッキー。

この両者の違いは、ゲスの極み乙女。にはファンがついていて、直接お金を払ってくれた人がいるから。

一方のベッキーは、世間一般の認知度は高かったものの、お金を払ってくれるのは自身のファンではなく、テレビにお金を出してくれているスポンサーであるから。

テレビタレントとしてどちらが正しいかは意見が分かれるかもしれませんが、「自分で直接お金を払ってくれる人=信用力、を持っていないとこれからの世の中困りますよ」と言うのが西野氏の主張のようです。

これは企業活動にも言えるかもしれませんが、誰かに売ってもらう、誰かにお客さんを紹介してもらう、誰かの下請けで仕事をする、といった営業の部分を持ち合わせていないと、「誰か」の意向によって自社が窮地に陥りかないのと似ているのかもしれません。

 

「えんとつの町のプペル」の無料公開について

西野氏は自身の作品「えんとつの町のプペル」の絵本のプロモーション活動を題材にして、この本を書いています。

その中で、「えんとつの町のプペル」の絵本の発売から3か月後にインターネット上で全ページを無料公開しています。

 

当然こんなことをすればニュースにもなり、批判も受けるのを知っての行動なのですが、当然西野氏は宣伝のためにもなると予想しての行動です。

しかし重要なことは、単に宣伝の為だけでなく「なぜ公開したのか」の戦略的部分の方です。

彼が選択したのは「フリーミアム戦略」と呼ばれるもので、昔から存在する手法です。

スーパーの試食やドモホルンリンクルの無料お試しなど、その例はたくさんあります。

この使い古された戦略を、絵本の販売に持ってきたことは素晴らしいと思います。

他業種では当たり前のことを、自分の業界に取り入れる。他社の成功を少しずらして取り入れる。と言ったことは、経営でも大事な視点です。

 

また、しっかりとユーザーの心理や行動も考えて、「無料公開が最適だ」と結論に至ったそうです。

書籍では詳しく書かれていますが、単に絵本をするのではなく、公開の仕方も、しっかりと戦略と戦術をもって実行されている点は、私も勉強になりました。

細かな色々な仕掛けの積み重ねが事だと書かれています。

 

過去の常識に囚われてはいけない

西野氏は「はじめに」の段階から一貫して過去の常識に対しての疑いを主張しています。

過去の常識に過去の常識にしがみつくな。その船は、もう沈む。逃げろ。

西野亮廣

これが彼の戦略の根底にあります。

これが「えんとつの町のプペル」の無料開放にもつながっています。

ひとつひとつ確かめながら、常識を疑っている姿勢は見習うべき点と思います。

 

信用の積み重ねが大事なことをわかっている

普段の言動から受け入れられない人も多いでしょうが、意外にも彼は地道な信用力の積み重ねをコツコツとしている部分もあります。

その一つが「独演会」。

何年も、2000円と言う料金で続けています。彼にとってはこれが信用を積み重ねる重要なツールでもあるようです。

この独演会自体では儲けようとしていません。実際儲からないくらいコストはかかっているそうです。

このような事をコツコツと行うことによって、その後の「直接お金を払ってもらえる人」になってもらい、そこで稼ぐシステムです。

いわゆるバックエンド商法と呼ばれるものです。

これも古くからある戦略ですが、実際に戦略的に自身の事業に落とし込むのは大変です。

なぜなら、先行するコストと時間の支出を我慢しながら耐える必要があるからです。

 

西野亮廣氏は経営者としても上手くいくと思う

特に彼のファンではないですが、恐らく経営者としてもうまくやっていけるタイプなんだろうなぁと感じました。

彼は非常に賢い人物と思いました。思考がロジカルです。ち密に戦略を組み立てる能力がありそうです。

また、物事の本質をつかむのも上手いと思います。自分の見聞きしたことから仮説を立てて本筋を理解するのが早いのでしょう。

そして、わかりやすく伝える力もあると思います。難しい言葉を例えをいれて簡単に説明できる点は見習いたいです。

さらには、ここまでいろいろなプロジェクトを成功させている(本人曰く失敗も多いそうだが)のは、それだけ人が彼に協力してくれているからです。なので組織をまとめる力もあると思います。世間一般では好感度が低くても、信用力は自分にはあると言い切っています。(こういった言動が嫌われる原因でしょうが)

そして、コツコツと地味なことも実行しているように思います。

かなり褒めた感じになりますが、経営に必要な能力を持ち合わせている感じです。

 

見習うべき点の多い、発見の多い本でした

もちろん、書かれていることが全て正しいという訳でもないと思います。

通用する場面、通用しない場面もあるかと思います。

彼の考え方に「それは違うのじゃないの?」と思うこともあります。

しかし、普段関わらなさそうな人の考えに触れることは、また新たな発見にもなります。

 

まとめ

信用の積み重ねが大事と言う事は、自分が独立して余計に感じます。

また、どこに信用を積み重ねることが良いのか=どこに時間をかけるのか、という事も考えます。

人それぞれなので、西野氏の考えが100%正しいわけではないですが、西野氏の事は嫌いな人も、一読してみると新たな発見があるかもしれません。

 

こうして自分が本の感想を書くのもまた、西野氏の戦略にはまっているのですが・・・

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末信 公平

末信 公平

中小企業診断士/認定経営革新等支援機関/ファイナンシャルプランニング技能士2級中小企業庁委託事業ミラサポ専門家登録/神戸商工会議所外部専門家登録/公益財団法人ひょうご産業活性化センター経営専門家登録/公益財団法人兵庫県勤労福祉協会ひょうご仕事と生活センター外部相談員登録/兵庫県中小企業診断士協会・大阪中小企業診断士会会員/ NPO法人ファザーリング・ジャパン関西会員
経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。業績悪化に伴い民事再生を経験。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

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