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業績が悪くなりだしたら、すぐに行う3つのこと

2020/06/18
 
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経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

業績が悪化しだしたら、まずはバケツの穴を防ぐ

売上が減少したり、コストが増えたりと、業績が悪化し、資金繰りが困ることがあります。

もちろん売り上げを増やすことや、新たに借入金を増やして資金を考えると思います。

しかしながら、一番にすることは「バケツの穴を防ぐこと」すなわち、支出を止めることです。

では、どのような支出を止めればよいのでしょうか?

 

経費の見直しと削減

恐らく、利益が減ってきたなと思った段階で経費の見直しには着手されていると思います。

また、普段から無駄な経費は使わないようにやっているとも思います。

でも、この経費の見直し、上手くやらないと事業が疲弊するだけになるので注意が必要です。

注意をすることは、順番を間違えないことです。

 

①質が低下しないモノやサービスの見直し

まずはじめに着手するものは、質が低下しないモノやサービスの見直しです。

具体的には、水道光熱費の契約先の見直し、通信プランの見直しや保険の見直し、購買先の変更です。

同じようなサービスを受けれてなおかつ料金が安くなるモノ。これらをはじめに着手します。

これらは代替品が多く存在し、競合と価格勝負を行っているモノやサービス。もしくは、革新的なアイデアや仕組みでこれまででは実現しなかった料金提示ができるようになったモノやサービスです。

なぜ質が低下しないモノやサービスの見直しをするのか。これは、モノを利用したりサービスを受けている人の満足度が下がりにくいからです。

経営改善を行うときは、従業員の助けが必ず必要となります。一方的に押し付けられた経費削減策は不満をためるだけとなりますので、まずは代替品から始めます。

 

②無駄の見直しによる残業の削減

次に行うのが業務の見直しによる無駄の削減です。

特に従業員にきちんと残業手上げを支払っている会社ほど効果が出ます。残業削減による人件費の削減は有効となります。

気を付ける点は、上から一方的に残業禁止を押し付け、残業を削減することです。

上からの一方的な押し付けは、まずうまくいきません。多くの従業員は、自分のやっている仕事には無駄がないと思っているので、逆に不満を抱かせます。また、残業代をアテにして生活をしている場合など、残業削減はメリットがないと感じますので協力してもらえません。

基本的には業務の見直しを部署単位で行っていきますが、まずは業務のプロセスを示したフローチャートなどで可視化します。そして、業務が滞っているポイントなどの理由を一つ一つ明らかにし、必要のない事は思い切ってやめたり権限移譲を行い、業務がスムーズに流れるように経営者が意思決定してあげます。

業務がスムーズに流れるだけでも、経営の効率が上がり業績が回復することがあります。

ちなみに、残業代を払っていないから関係ないということではなく、業務効率を上げることは新たな仕事にも取り組めることでもあるので、見直しを図る事をお勧めします。

 

③経営者の聖域をなくす

中小企業では株主と経営者が一致しており、そのほとんどが創業者、もしくは創業一族が多いです。いわゆるファミリービジネスです。

ファミリービジネスは悪いことではなく、むしろメリットも多いですが、反面、公私混合に陥りやすいことがデメリットとしてあります。

多くの中小企業の経営者は創業時、税理士に勧められたまま節税と称してさまざまな私用に使ったお金を、会社の経費として落としてきたと思います。

従業員を雇い出したタイミングで公私を分ければ良いのですが、既得権益としてズルズルそのままということも多いです。また、自分の会社ということもあり、会社のお金はすべて自分のお金として使う経営者の方もいます。良い悪いは置いておくとしても、経営が悪化した時には見直しを図る必要があります。

経営者の特権として、自分だけ移動にタクシーを使う、グリーン車に乗る、自家用車を会社の社用車として買う、自宅を社宅として扱う、保険を会社に払わせる、普段の飲み食いも交際費で落としていく、などなど・・・

これらのことに関して、従業員はとてもよく目を光らせてます。会社が順調なうちは問題にはならなかったことでも、業績が悪化して賞与が減ったり経費削減を言われだしたりすると、矛先が簡単に経営者に向きます。「まずはお前がやれ」と従業員は腹の中で思っています。

これを機に、ルールは従業員と統一し、差をつけるにしても従業員が納得できる範囲で行います。まずはリーダーが模範を示します。連合艦隊司令官であった山本五十六でさえも、まずは「やってみせ」と言っていますので、模範を示すことが大事です。

先ほどにも書きましたが、経営の再建には従業員の協力は不可欠となります。そのためにも聖域を無くして、やましいことなくしっかりと従業員と向き合うことが重要となります。

 

同時並行で売上に対する施策を行う

経費の削減などを行い支出を止めながら、売上に対する施策を行います。

売上に対する施策は効果が出るまで時間がかかったり、お金の支出が先行して売上の回収まで時間がかかる事に注意を払います。

ここでは簡単な説明にとどめますが、考え方としては

  • 売上=数量×単価
  • 売上=既存客売上+新規客売上

のようにして分解して考えます。

また、売上促進は顧客目線で考えます。自社の都合を押し付けても上手くいかないものです。

 

まとめ

業績が悪化したら、まずは支出を減らします。

誰でも考えることですが、どの順番で何をするのかが大事です。

今回の場合は、まだ余裕のあるうちの対処法ですので、この段階で経営を上向かせることができるような体制づくりも必要となります。

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末信 公平

中小企業診断士/認定経営革新等支援機関/ファイナンシャルプランニング技能士2級中小企業庁委託事業ミラサポ専門家登録/神戸商工会議所外部専門家登録/公益財団法人ひょうご産業活性化センター経営専門家登録/公益財団法人兵庫県勤労福祉協会ひょうご仕事と生活センター外部相談員登録/兵庫県中小企業診断士協会・大阪中小企業診断士会会員/ NPO法人ファザーリング・ジャパン関西会員
経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。
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経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

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