なぜ簿記や会計が苦手な人が多い?その原因は思い込みと完璧主義

目次
簿記・会計・財務が苦手な人が多い3つの理由
「会計?財務?簿記?数字が苦手でよくわからないんだよ」
「頑張って簿記を覚えようとしたけど挫折したんです」
「専門用語が多くて何言ってるかわからなくなる・・・」
このような方は本当に多いです。一般の方のみならず、経営者の方にも苦手とされる方が多いです。
本屋に行くと、「初心者でもすぐわかる会計」や「決算書がスラスラ読める」といったようなタイトルの本が数多く出版されています。
しかも毎年毎年、新しい本が出版されているここからも、
「なんとかして決算書を読こなして、経営に役立てたい!!」
「会計ができなければ経営者失格って言われたから何とかしたい!!」
と、なんとか克服したいと考える人が大勢いることが読み取れます。
ではなぜ、多くの人にとって会計や財務、簿記と言ったことが苦手となるのでしょうか?
そもそも算数・数学が苦手といった意識
小学校の頃から算数が苦手。中学高校と進むにつれて数学が難しくなりついていけなくなった。
このような方は多いと思います。いわゆる「数字アレルギー」。こうなってしまっては脳が数字を見ただけで拒否してしまいます。数字を見ただけで拒否をしてしまうので、その後の計算をしようという気も失せてしまいますね。
私は学生のころから英語が苦手で「英語アレルギー」です。いまだに、学生の頃同級生にバカにされていたことが頭によぎります・・・頭が苦手と認識してしまったら、その先に進むのはつらくなるので、数字アレルギーの方の気持ちもよく理解できます。
わからない→苦手→やる気がなくなる→ますますわからない→数字を見るだけで嫌
といった負の連鎖により、トラウマとなってしまったことによるものです。
簿記を勉強してみたが、理解できずに苦手意識
経営や会社の仕事のために頑張って勉強してみたが、だんだんと専門用語や特殊ルール(貸倒引当金、在庫、減価償却費など)が出てきてわからなくなってきた。
簿記を勉強される方の多くは、簿記検定3級を受けてみようなど資格取得などで勉強されたかと思います。しかしながら、資格試験ですので当然ながら網羅的に覚える必要もあり、そのことで途中挫折を経験してしまい、苦手意識だけが残ってしまった方です。また、なんとか目的は達成したけど(試験に合格した、一通り理解はできるように何とかなった)、できるだけ避けたいという気持ちが残ってしまった方です。
ちなみに、中小企業診断士の方でも財務会計が苦手な方が多く、受験勉強中は本当に苦労したといった話をよく聞きます。試験は受かったけど、一度ついてしまった財務会計の苦手意識を克服するのは簡単なことではないようです。
経理や財務って、1円単位まで細かく合わせる人できなきゃダメでしょ?とう思い込み
「経理や財務ができる人は1円単位までこだわる細かな人」といった勝手なイメージと、自らの性格と比べてかけ離れていることにより、はじめから理解するのは難しい、とっつきにくいと考えている人。
こういった人は、はじめから自分にはできないと思って関与を避けがちです。
もちろん、簿記のルールでは財務諸表を作成するのに、貸借の誤差なく作成する必要があります。自ら財務諸表を作成して税務署に提出する人にとっては大きなハードルかもしれませんが、そういった作業をしてくれるのが、会社では経理部員であったり、個人事業主では外部委託している税理士の先生(会計事務所の事務員の方)だったりします。
上記のようなイメージを持ってしまうのは、会計や財務を「使う」のと「作成する」のでは別問題ということが認識されていない事が原因です。
経営者であったり、マネージャーや一般社員は、会計や財務を「使う」事ができればOKです。
まとめ
これまでお会いした経理や財務が苦手とされる方にお話を聞いた結果、多くの方は
- 学生時代の算数や数学の苦手意識
- 簿記を勉強したことによる苦手意識
- 細かな性格ではない自分には無理という思い込み
の理由で経理や財務を苦手とされています。
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末信 公平

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