風邪・インフルエンザにかかった従業員がいたら素直に休ませられる組織作りできていますか?
組織のメンバーに「風邪・インフルエンザ」にかかった人が出たら
お恥ずかしい話ですが、先週一週間、高熱で寝込んでしまいました。
2回検査をしてもらいましたが、インフルエンザではなく、風邪でした。
38度以上の熱が出ること自体10年ぶりかそれ以上かと言うくらいだったので、焦りました。さらには6日間も寝込むなんて、幼稚園の頃まで遡らなければなかったと思います・・・。
普段から夜更かしをしていた訳でなく(むしろ普段より規則正しく過ごしていた)、何らかの強いストレスを受けてた訳でもなく・・・。
煙草は吸わないし、お酒は元々飲めないし、これと言って不摂生をしていた事もないのですが、不覚にも風邪をひいてしまいました。
うがい手洗いをもっとこまめに行い、マスクをしておくべきでした。
予防1分、病気1週間・・・個人事業主は体が資本なんで、以後気をつけたいと思います。
それと同じくらい、「いくら個人事業の士業とは言え自分しかできない仕事を抱えるというのは、お客さんにとっても好ましい状況ではない」と思い、今後はその辺りも考えながら仕事に取組もうと思います。
あるインターネット上の記事を見て
風邪で寝込んでいた時、ふとこんな記事が目に留まりました
(ITmediaビジネスオンラインより)
記事を読み進めると、納得する部分や自分に思い当たる節がたくさんでてきます。
簡単に要約すれば、以下のような感じです。
- インフルエンザが大流行しているのは「風邪でも絶対に休まないおじさん」が多いからだ
- 役職が上がるにつれて、「38度以上の熱で会社を休む人の割合」が減る。課長クラスで54%、部長クラスになると67%が休まない。(ちなみに一般社員では47%・経営者は51%)
- 日本社会には「無欠勤」というだけで評価するカルチャーがあった。学校でも「皆勤賞」などがあった。
- 休まないことに価値を見出したのは、明治以降の富国強兵策が大元である。
- 1957年のインフルエンザ大流行時には、中学1年生がインフルエンザで死亡したことで東京・八王子教育委員会は今後児童の無理な投稿を恐れて学業皆勤賞などの制度を廃止した。
- 戦後12年の1957年と戦後70年の現代とで、無欠勤信仰がほとんど変わっていない。
- 従来の風邪薬ではなく、「仕事を休まなくていい薬」というコンセプトを前面に押し出した新商品が次々と発売されだした。これは、「休むのはエゴ」の思い込みが戦後から変化せず、むしろ、人出不足の現代に顕著に表れている。
- 裁量労働制拡大より、風邪で休めるようにするのは、重要な「働き方改革」になるのでは。
自分が勤務してた頃は、幸いにも上司がいずれも「風邪を治して出社しなさい」と考えている方だったので、熱が出れば休めました。しかし、確かに37度程度では出社するのが当たり前だったので、今回猛威を振るっているインフルエンザB型のように、熱がそんなに高くない場合、インフルエンザと診断されていなければ出社しそうです。
また、昔は「会社に出社して会議室か応接室で寝ていろ」などという諸先輩方も多かったです。むしろ自分も、後輩にも同じようなことを言った記憶があります。今にして思えば、間違った考えで、当時の後輩たちには謝りたいです。
冷静に考えれば、全くの非生産的な事で、頭のなかが「休むのはエゴ」と囚われ思考停止状態と言えますね。
組織のメンバーに「風邪・インフルエンザ」の症状が出たら
現在では、インフルエンザの診断がでれば休まされると思います。
ただ、疑わしい段階で「自宅療養」を命じることができるのか。
インフルエンザの診断が下った段階では時すでに遅しの場合もあると思います。
しかし、人員に余裕もない場合、簡単に「休んでいいよ」というのは難しいでしょう。その気持ちもわかります。
とは言え、次々と伝染してしまっては元も子もないので、思い切って休ませるのが組織の長としては正しい決断になると考えます。
個人での対応から組織での対応へ
昨今では、労働力不足や働き方の見直しなどで一人にかかる負担が増している場合があります。
全体の業務を単に個人に割り振るだけの組織では、メンバーが一人欠けるとき、対応ができなくなります。
単に風邪やインフルエンザの場合は、上司が代わりの業務を行って乗り切ることも多いと思いますが、望ましい形とは言えません。
そもそも、仕事が属人化していれば、上司と言えどもフォローをキッチリとするのは難しいでしょう。
特に中小企業では、仕事が元々属人化しやすく、人員の常に不足気味になります。
普段の仕事から仕事の可視化や無駄な業務の削減を行い、業務を組織で対応できるようにすることが必要です。
なにも会社に来なくても良い仕事は普段から自宅などでの勤務も認めたり、わざと自宅で仕事をさせたり、定期的に上司や組織のメンバーが休んだりと、メンバーがある日突然仕事ができなくなる状態をシミュレートすることは、実際有事が起こったときの訓練にもなります。
組織メンバー間でのチームワークを保つ
組織のメンバーが日ごろから何の仕事をしているのか、トラブルがないかなどは、上司だけでなく、メンバーで共有を図ります。
まずは、業務の可視化から始め、前例や社の常識に縛られず、本当に必要な業務なのかどうかを精査します。
一度には無理なので(むしろ一度にしようとすると失敗しやすい)、定期的に少しづつ進めます。
また、メンバー間で何事も相談しやすい雰囲気を作ることも重要です。
お互い相談しやすい組織は、何かミスがあっても気づきやすく、早めに相談を受ければ致命傷が避けやすいです。
失敗をすることはどうせ避けることができないので、失敗自体を責めずに、早めに対処することに注力する方が生産的です。
失敗を単に攻めるだけだど情報の開示が遅れ、むしろ致命傷になりやすいです。
まとめ
風邪やインフルエンザだけでなく、事故にあうかもしれませんし、身内の不幸があるかもしれません。
だれしもが仕事に対して穴をあけてしまうリスクがあるのです。
大事なことは、それをカバーできる仕組みや組織運営を行うことが重要なのです。
お問合せ・ご相談はこちら
こちらの記事もおすすめです
末信 公平
最新記事 by 末信 公平 (全て見る)
- 中小企業診断士1次試験7科目まとめて受験のメリット - 2022-03-29
- 経営データは鮮度が大事 2カ月遅れの試算表では活用しづらい - 2022-03-09
- 資格は使いよう 役に立つか立たないかはその人次第 - 2022-03-01