人脈と言うけれど

仕事をしていくと、結局は人と人とのつながりが大事なんだなと、改めて思います。
このこと自体は多くの人が語っているので異論はないでしょう。
しかし、そのつながりが間違ってしまうと大変な目にあいます。
「人脈」と言う単語に悪いイメージがでてきた
吉本の芸人が反社会的勢力との交際により解雇されました。
彼はいわゆる「人脈」を武器に、ビジネスをしていました。友達の数は5千人だそうです。
その人脈の作り方などのテーマで講演や出版を行い、売れっ子だったようです。
数年前に見たテレビ番組で、人脈自慢をしながらバラエティに出ていたのを思い出しました。
その番組を見たときの感想は「太鼓持ちな感じで、いけ好かない」でした。
また、公然と「人脈なんて言葉を使っているやつはクソ」などと言う有名人も出てきて、「人脈」という言葉自体にネガティブな印象を持つ人が増えてきた感じがします。
その人曰く、「人のことを金儲けの道具にしか見ていない感じだから」だそうです。
私自身も「人脈」と言う言葉自体があまり好きではなく、かと言って、開業したてで仕事を取っていかなくてはならないので、苦手でしたがいくつかの交流会に出るなどしてつながりを持とうとしました。
人脈は数より質が大事と思う
全くのゼロから営業活動をして、色々な人と名刺交換をさせてもらいました。
数えてみると、開業してから2年と少しで、500人以上の方と名刺交換です。
(名刺管理はアプリを使っているので、すぐに数がわかり便利です)
数としたら少ない方かと思います。
実際に定期的にお会いしたり仕事をしたりする人は、せいぜい50人くらいでしょうか。
それが多いか少ないかは人によると思いますが、濃い関係になる人は限られてきます。
「人脈」と言うくらいなので、意味は金脈になぞらえているとして、人脈の定義をお金が発生する関係とするならば、何回かお会いして関係性を築いていく必要があります。
そして、いい関係を築いていった人とした仕事は続きません。
そうすると、どうしても関係性に濃淡ができてくるので、数より質が問われてきます。
もちろん仕事内容にもよるでしょうし、人と関係性を築くことが得意な人などもいるでしょうから、濃い関係を保てる数も人それぞれとは思います。
しかし、顔見知り程度のひとがいくら多くてもなかなか仕事にはならないと思います。
なので大事なのは量より質と考えます。
質を高めるには関係づくり
ではどのようにして質を高めていけば良いのでしょうか。
まずは定期的にやり取りをして、打ち解けていく必要があります。
よっぽどのことがない限り、いきなり仕事がもらえる訳でもないので、まずは信用してもらうことからはじめます。
ビジネスなので、相手にとって「役に立つ人」と思われなければ次に進めません。
こちら側が相手に対して圧倒的にメリットを提供できれば別ですが、そうでない限りは信用の積み重ねが必要です。
そしてその信用の積み重ねは、どれだけ相手と関わることができたか?時間を割けたか?に左右されます。
普段からやり取りをしている人と、一年に一回くらいの人と、どちらと一緒に仕事をしたいか?を考えると、多くの人は前者ではないでしょうか。
ビジネスの基本は人になるので、やり取りがしやすい相手の方が有利になります。
類は友を呼ぶ
ことわざに、「類は友を呼ぶ」があります。
意味は
気の合う者や似通った者同士は、自然に寄り集まって仲間を作るものであるということ。
(故事ことわざ辞典より)
です。
「人脈人脈」と、自分の事ばかり考えている人には同じような人しか集まらず、相手の事を考えて動ける人は同じような人が集まったりと、価値観が近い者同士が集まるなと言うことは実感できます。
ビジネスなので多少は打算的な付き合いもあると思いますが、基本的には価値観が近い者同士が集まります。
社長の仕事は関係づくり
中小企業の社長や個人事業主の大きな仕事の一つに、他者との関係づくりがあります。
やはりトップ同士の関係性が築かれていると仕事も早いですし、いざとなったときにお互い助け合えます。
規模や業種によっては、仕事のほとんどが紹介という事もあります。
経営がうまくいっていない会社の一つの傾向として、この関係づくりがうまくできていないパターンも見受けられます。
別にものを売り買いする相手だけでなく、周りの支援をしてもらえる人との関係づくりも含めてです。
要は、社外に協力し合える関係性を築くことが大事であるという事です。
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末信 公平

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