リスケ(返済猶予)交渉前は、絶対に返済の延滞をしない

返済の延滞は絶対禁止
借入金の返済を延滞することは絶対に避けてください。
まとまる交渉もまとまらなくなります。
延滞をする前に、必要書類をまとめて相談へ伺います。
特に9月と3月の延滞はご法度
金融機関の決算はほとんどが3月です。
そして彼らは、9月の中間決算、3月の本決算の数字で評価を受けます。
プロパー融資の場合、延滞を起こしてしまえば債権者分類が落ち、引当金を多く積む必要となります。
にもかかわらず、9月と3月を延滞してしまうと、彼らの評価は落ちます。そんなことをしでかして、自身の評価を下げられた会社に協力をしようと思うでしょうか?
普通に考えると無いですよね。
リスケは交渉事なので、相手方が困ることをわざわざするようなことは避けましょう。
逆を言えば、相手がなるべく困らないようにこちら側から動くことが大事です。
月またぎの延滞は避ける
次に、7月とか2月とかに延滞をしてしまうことはどうでしょうか?9月や3月に比べるとマシかもしれませんが、当然ながら避けましょう。
仮に返済日が10日。延滞をしてしまったが月末までに支払えばなんとかギリギリOKです。
月をまたぐことが無いように、返済日は15日までに設定しているほうが安全です。月末までの15日間の間に、よそで資金調達できる時間稼げるからです。
すでに延滞してしまったら
すでに延滞してしまったら・・・リスケ交渉が苦しくなります。
延滞をするくらいですから、資金繰りは相当厳しいはずです。その中で粘り強く交渉を重ねることは容易ではありません。
延滞してしまったことを素直に謝罪し、誠意をもって交渉をするしかありません。
延滞をしてしまうと、延滞を解消しない限りリスケの交渉には応じないと言われます。なんとか資金を集め、延滞を解消することに全力を尽くして交渉に臨みます。
このことからも、返済の延滞は絶対禁止となるのです。
はやめに手を打つことの大切さ
上記以外にも、税金や社会保険の延滞などがある場合、リスケに応じてもらえないことがあります。
特に税金は、債権としての優先順位が高く、場合によっては従業員の未払い給与などより先に差し押さえられます。
そして、税務署は容赦がありません。すぐに差し押さえに来ます。金融機関はそのことをよく理解しているので、税金の滞納がある会社を嫌うのです。
ですから、日ごろから資金繰り表を作成し、早め早めに対応していくことが大事となります。
ギリギリまで踏ん張ってからでは、さらにお金に追われてしまい精神的にも不安定になります。不安定な精神状態での意思決定は、大体の場合間違えます。物事を近視眼的にしかとらえられなくなるので当然です。
経営ははやめに手を打つことが大事です。早めに融資の打診を行い、断られたらリスケの準備に入ります。
まとめ
返済の延滞は禁止です。特に9月と3月は絶対に禁止です。うまくいく話もうまくいきません。
リスケは交渉なので、相手あってのことです。相手側の気持ちも考えつつ、誠心誠意交渉を行います。
また、税金などの延滞もしないように、早め早めに手を打つことが重要となります。
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末信 公平

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