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知ってるようで意外と知らない刑事法①<キンキュウヒナン?【緊急避難】>

2018/03/14
 
この記事を書いている人 - WRITER -
鵤 直樹
行政書士/国民生活センター消費生活専門相談員/入国管理局申請取次行政書士/著作権相談員/心理カウンセラー(一般財団法人日本免疫カウンセリング協会)

先日、刑事告訴実務の研究会で、犯罪と刑法の適用につき講師としてお話をする機会がありました。

今回は、その時の内容から一般の皆様にも興味を持ってもらえそうなものについてお話をさせて頂こうと思います。

 

キンキュウヒナン?【緊急避難】

さて、「緊急避難」という言葉、皆さんも日常生活の中で一度は耳にしたり使ったりした事があるのではないでしょうか。

しかし、私の実感だと、意外と正確な意味内容について理解されている方は少ない様に思います。例えば、大規模地震の様な緊急事態が生じた場合に、一時的に他人の家屋等に避難をしても罰せられないといった感じで認識されている方も多いのではないでしょうか。

緊急避難とは、刑法37条によると

① 自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する「現在の危難」があり

② ①を避けるため

③ やむを得ずに行った行為は

④ ③によって生じた害が①の害の程度を超えない場合には

罪に問われないというものです。

 

カルネアデスの板

この緊急避難の事例としてよく挙げられるのが、「カルネアデスの板」と呼ばれる古代ギリシャでの寓話です。

沖合で一隻の船が難破し乗組員全員が船外に投げ出されました。乗組員Aが浮かんでいた木の板にしがみつき漂流していると、乗組員Bが近付いてきてその板にしがみつこうとしました。Aは、Bにしがみつかれるとその板の浮力では2人とも沈んでしまうと考え、近付いてきたBを突き飛ばし、結果としてBを溺死させてしまいました。

助かったAはその後、殺人罪で裁判を受けることになったものの罪に問われる事はありませんでした。

これが「カルネアデスの板」の話です。

ある行為が犯罪に該当し得るものであっても罪には問わないという点では正当防衛(刑法第36条)と似ています。

ただ、正当防衛と大きく異なる点は、正当防衛は不正な侵害(相手が悪の場合)から自分を守る際に適用されるものであるのに対し、緊急避難は、現在の危難(侵害してくる相手も悪くない場合)から自分を守る場合に適用されるものであるという点です。

カルネアデスの板の場合でも、Bは息も絶え絶えやっとの思いでAがしがみつく板を目指したのでしょう。BによるAへの侵害(危難)は、決して不正(悪)なものとはいえません。

この様な事から、日本の裁判所においては、上記③の要件を厳格に考えているので(問題となった行為が唯一の回避行為と認められる必要がある。正当防衛の場合は、必ずしも唯一の回避行為とまで認められなくてもよい。)、現実問題として弁護側が緊急避難を主張しそれが認められることは極めて難しいと言われています。

 

どこに問題が?事例で考える刑事法

まずは以下の事例をご覧ください。

 

事例1

Xは、ATM機械脇に暗証番号を盗撮する超小型カメラを設置する目的で、客も少なくなった閉店間際のデパートのATMコーナーを物色していました。しかし、近くを警備員が通りかかったのでヤバイと思い、超小型カメラの設置を諦め目立たない様に歩いてデパートを出ました。

さて問題です。Xは、何らかの犯罪に問われるでしょうか?

超小型カメラを持っては行ったけど結局は設置できなかったのだから、また、物色していただけで何も盗ったり壊したりしていないのだから、Xは何の罪にも問われないのではと考える方も多いのではないかと思います。

しかし、実は、Xはある罪を犯してしまっているのです。

その罪とは「建造物侵入罪」(刑法第130条)、3年以下の懲役または10万円以下の罰金に処せられる罪です。

「侵入」というと、見つからない様にこっそり入るといったイメージを持たれるかもしれませんが、最高裁判例によると侵入とは「管理権者の意思に反して立ち入ることをいう」と定義されているのです。

デパート側としては、今回の様な隠しカメラの設置目的や万引き目的での入店は当然認めている訳がありません。

従って、その様な目的を持ったデパートへの立入りは、デパートの管理権者の意思に反する立入りとなり、「建造物(デパート)」に「侵入」したという事になります。

なお、Xがデパートに入店した時点で建造物侵入罪は成立(既遂)しますので、その後にXが平穏にデパートから退出したという事情は、同罪の成否に何ら影響はありません。

また、通常、建造物の管理権者は、その中で犯罪行為を行うという事を目的とした立入りを認めていませんので、この建造物侵入罪という犯罪は、建造物の中で何らかの犯罪を犯した場合には、その犯罪とセットで成立することになる犯罪です。

 

事例2

例えば、A外科医院での治療に不満を持っていたXは、多数の患者がいたA外科医院の待合室に入り「Y医師は悪徳医師だ」と大声で複数回叫んだという事案の場合、Xが叫んだ行為は、Y医師に対する侮辱罪やA外科医院に対する威力業務妨害罪に該当します。更に、「Y医師は悪徳医師だ」と叫ぶ事を目的としたA外科医院への立入り行為も当然A外科医院の意思に反する立入り行為だと考えられるので、建造物侵入罪になります。

 

思いの外、難しい話となってしまいまいたが、いかがでしたでしょうか。

次回は、知ってるようで意外と知らない刑事法②として、「告訴」についてお話をしようと思います。

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鵤 直樹

鵤 直樹

代表おうみふたば行政書士事務所
行政書士/国民生活センター消費生活専門相談員/入国管理局申請取次行政書士/著作権相談員/心理カウンセラー(一般財団法人日本免疫カウンセリング協会)

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