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リスケ(条件変更・返済猶予)交渉に必要な4つの資料

2021/10/14
 
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経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

リスケ(条件変更・返済猶予)交渉に必要な4つの資料

リスケ交渉をするには資料が必要となります。

リスケが必要となっている状況ですので、それほど時間的余裕もないと思います。

4つとも用意ができなければ、初回に持っていく資料と次回にもっていく資料を分けて持参します。

作成には時間を要しますが、リスケに応じてもらい資金繰りを楽にするために頑張って作成してください。

 

①資金繰り表

初回の相談で、資金繰り表は必ず持参します。

6か月~1年分の資金繰り表を作成します。

 

こちらの目的は、「このままでは○○までにお金がマイナスになってしまいます。」という現状報告のため。

これをしっかり作ることで、「支援をしなきゃ損失になっちゃうな」と銀行や信用金庫などの金融機関に思わせることです。

いくら保証協会による保証や担保を取っていたとしても、なるべくなら自助努力で立ち直ってもらいたいと思っているものです。

 

資金繰り表は日ごろから作成していることが望ましいですが、作成していない場合は至急作成します。

「このままではお金がマイナスで倒産してしまいます!!リスケをしてもらえれば継続できます!!」を訴えるものでもあります。

銀行や信用金庫などの金融機関に「支援をしなきゃマズいな」と思ってもらえればひとまず目的達成です。

 

ちなみに、リスケをしても無理だなと思われてしまっては先に進みませんので注意が必要です。

「リスケに応じて時間を稼げば何とか立ち直ってくれるかな?」

と思わせることが大事です。

 

②直近の合計残高試算表

初回の相談で、直近の合計残高試算表も必ず持参します。

会社内で日々会計ソフトに入力されている場合だとすぐに出力できると思います。日々入力されていない場合は至急作成します。

また、税理士さんなどに会計記帳をお任せしいる場合は至急作成してもらってください。

提出の目的は「今年の現状はこんな感じです!!」をわかってもらうものです。

銀行や信用金庫などの金融機関も、現時点がわからなければ先に進まないので、必須の資料となります。

もし可能であれば、月別の試算表が望ましいです。

 

いくら口頭で説明をしても、数字の資料のあるなしでは印象が全く異なります。

口頭で聞いてたものと実際の資料を見ると、やはり乖離していることも多いので、試算表は必須の資料と言えるでしょう。

逆の立場からすれば

「試算表すらすぐに用意できないから資金繰りに困るんだよ」

と思われますので。

 

③経営改善計画書

初回の相談に間に合えば作成します。

こちらの目的は、「〇〇期間だけ猶予をいただけると、これくらいの業績にします。」という未来への約束のため。

「これまでのやり方を見直し、今後はこのようなに経営をしますので、リスケに応じてください!!」と了承してもらうことです。

これが単に数字合わせだなと思われてしまうと、リスケには応じてくれず取れるだけ取ろうと思われかねません。

この計画書を他人任せで作成してしまうと、半年後に計画の未達で再交渉が難しくなります。

大変な作業ですが、経営者様が中心となって作成します。一人では無理な場合、専門家に協力してもらいながら作成してください。

 

銀行や信用金庫などの金融機関に「この期間だけ猶予すれば元通りになるかも??」と思わせることが大事です。

単なる数字合わせの計画書を出したところで信用を損ねるだけです。

実際は見抜いているのですが、できない会社が多いからこそしっかり作れば信用力が増します。

注意点は、売上にせよ経費削減にせよ、気合と根性だけの根拠のない数字の積み上げにならないことです。

なるべく固めに見積もり、達成度が最低でも80%以上をクリアできる計画書にすることが望ましいです。

こちらには、どのようにして改善するのかを記した部分と、それを実行したことによる予想損益計算書(3~5年)は必須です。

 

メイン銀行への相談段階では、仮でも構わないので大枠を示します。精緻なものは後日改めて提出します。

 

 

④金融機関別融資取引内訳表

初回の相談には、現状の取引状況を示した資料を作成して持参します。

経営改善計画書を作成したら、返済予定を記したものに変更して再提出します。

提出の目的は「このように返済させていただくので、リスケに応じてください!!」と了承してもらうことです。

返済予定は、一律同条件にします。

これらの資料をもって、金融機関は審査を始めます。

 

最悪なパターンは金融機関の担当者に丸投げすること

これら4つの資料を作成できないからと、金融機関の担当者に丸投げする経営者がいます。

そもそも初めの約束が守れなかったからリスケをお願いする立場にもかかわらず、金融機関の担当者に資料作成まで任せるということは、相手にとってどのような気持ちになるでしょうか?

「頑張って支えてあげよう!」とは普通思いません。

現在、金融機関の営業(渉外)担当者は、これまで以上に多くの業務(ノルマ)を課され、一昔前より人員が少ないため膨大な業務を抱えています。

リスケの資料作成は担当者の評価に結び付きません。「余分な仕事を抱えさせられた」と思うだけです。

リスケは、担当者やその上役が「何とか頑張って支えよう!」と思わないとスムーズに進みません。

ですので、頑張って資料は会社側で用意をしましょう。

 

まとめ

リスケ交渉に持参する資料は、①資金繰り表、②直近の合計残高試算表、③経営改善計画書、④金融機関別融資取引内訳表、です。

資料は会社側で用意をして、少しでも有利に交渉を進めることが重要となります。

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末信 公平

中小企業診断士/認定経営革新等支援機関/ファイナンシャルプランニング技能士2級中小企業庁委託事業ミラサポ専門家登録/神戸商工会議所外部専門家登録/公益財団法人ひょうご産業活性化センター経営専門家登録/公益財団法人兵庫県勤労福祉協会ひょうご仕事と生活センター外部相談員登録/兵庫県中小企業診断士協会・大阪中小企業診断士会会員/ NPO法人ファザーリング・ジャパン関西会員
経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。
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経理の専門学校卒業後に食品製造会社に入社。主要取引先の倒産、メインバンクの破綻等を経験。工場運営改善など行い、過去最高益への貢献を果たす。その後、洋菓子製造小売業を経てアパレル関連会社へ転職。自身の経験を活かし、資金繰り改善を中心とした支援を行うため、中小企業診断士として独立。

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